在職時定時改定とは?
相談内容年金法改正で、在職時定時改定が導入されるそうですが、どのようになるのでしょうか。
解答65歳以降在職者の年金額が毎年改定される仕組みに変わります
現在、老齢厚生年金の在職支給は、60歳到達時、65歳時改定、70歳時改定によって支給額が
計算されています。それぞれのタイミングで、加入期間と平均標準報酬を基に計算しますから、
たとえば63歳で請求するときは、60歳までの加入期間で計算されるため、請求時までの3年間は
反映されていません。60歳以降の5年分は65歳から支給される年金計算に反映されることになっ
ており、70歳までの5年分も同様です。
今回の年金法改正における在職時定時決定は、65歳以降の在職年金について、前述のタイミング
ではなく、毎年9月1日の基準日に在職している人を対象に、基準日前1年間の平均標準報酬を計算
基礎とした額を、年金支給額に毎年加算していく仕組みです。これにより65歳以降在職者の年金額が、
70歳まで毎年少しずつ増えていきますので、これまで年金額が5年間年据え置きとなっていたときと
比べ、受給者にとって大きな改正点となっています。
在職時定時改定は。令和4年4月1日施行予定です。
※回答者特定社会保険労務士 山口正人(2021.1)